今回は、にこいち会議所が事業再構築補助金の電子申請で受けた質問の中で、「注意すべき点だなあ」、「これはサポートセンターに聞かないとわからんな…」と感じて調べたことを4つ解説した記事となっています。
事業者が事業再構築補助金の電子申請の際、にこいち会議所では、「会社名の記入方法・事業再構築の類型の選択・認定支援機関の確認書の書き方・売上減少に係る証明書類の提出・添付ファイル名の指定などなど」、事業者が申請時に感じた質問を多く受けました。
1つでも申請時に役立てる情報になると幸いです。端的な内容は目次をご覧ください。
申請時の注意点①:添付書類の名前は公募要領の指定どおりにしてください!
1番多かったミスは、添付するファイル名が公募要領で指定されている内容と違うことです。
まずは、公募要領を抜粋してみていきましょう。
見てのとおり、ファイル名は【添付書類名(事業者名)】となっています。この添付書類名にもきちんと名前がついていますので公募要領をきちんと確認して添付しましょう。
- オリジナルの添付書類名
- 添付書類名だけ
- 認定経営革新支援機関による確認書(支援機関名)
下の図のようにファイル名が決まっていないものはどうしたら良い?
そう!「コロナ以前に比べて売上高が減少したことを示す書類」は添付書類名の指定がありません。しかも事業者名だけだと、同じファイル名になるのでエラーとなって申請できません。
ど、どうしたら…
サポートセンターに確認したら優しく回答してくれました。回答は…
ファイル名は、「わかりやすい添付書類の名前(事業者名)」でお願いします。
「わかりやすい添付書類の名前」とは、「確定申告書」など、審査員が見てわかりやすい書類という意味です。
「自由なんかい!」とツッコミをいれたくなりましたが、サポートセンターさんの言うとおりファイル名をつければ大丈夫です。
申請時の注意点②:事業差構築の類型の選択を間違えないで!
次は、新分野展開を選択している事業者に見られた内容です。申請画面の【4.事業概要】で出てきます。
下の画像のとおり、新分野展開で申請する事業者は「事業再構築後の主な事業又は業種」に今回の事業再構築後の事業の内容を書きます。
ここで気をつけたいことは、「新分野に参入した事業内容と主たる事業が一致しているかどうか確認すること」です。
新分野展開は下記の公募要領のとおり、主たる業種・事業を変更せずに新規事業を開始する要件となっているからです。
公募要領 P11
中小企業等が主たる業種又は主たる事業を変更することなく、新たな製品を製造し又は新たな商品若しくはサービスを提供することにより、新たな市場に進出することをいう。
入力の際、新分野展開でも他の事業を選択できるので紛らわしいのですが、新分野展開の人は事業再構築前も後も同じ事業又は業種でないといけませんので気をつけましょう!
新分野も含めて5つの分類については、こちらから
申請時の注意点③:売上減少の申請で使う任意の3か月の月が記載されている箇所に下線を忘れないで
これはいたってシンプルです。売上台帳の申請に用いる任意の3か月の月が記載されている箇所に下線を引いてください。
これは公募要領にも書いてあります。
どこに書いてあるんですか?
P32に書いてあるよ。
抜粋した画像を載せておくね。
公募要領の案内をすると、「文字が小さすぎて見落としてしまう!」という話をたくさん聞きましたので、気付いたあなたは周りと差をつけるチャンスかもしれません!
申請時の注意点④:売上減少の申請書類を添付する時、わかりにくいと感じる企業がある
どういうこと?
まずはどんな会社の方々がわかりにくいのか説明しましょう。
それは、「売上減少を証明する期間に決算月を迎えていない企業」です。
今回は、【11月決算の会社で、2020年12月~2021年5月の期間で売上減少を証明するA社】で説明していきます。
まず、売上減少を証明するために必要となるのは、以下の3種類です。
(決算がまだの場合)
- コロナ前後それぞれの年度の確定申告書別表一の控え
- コロナ前後それぞれの年度の法人事業概況説明書の控え(両面)
- 決算が確定していない月の売上台帳・確定申告の基礎となる書類(試算表など)
A社は11月決算です。今回の事業再構築補助金では2020年12月、2021年2月、5月が売上減少の申請対象としているため、売上減少を証明するために必要となる書類の内、コロナ後の①と②が存在ありません。
そのため、下の画像のとおり、売上台帳と確定申告の基礎となる書類(試算表や収支計算書など)が必要となります。それを⑴に添付します。
その際、⑵では何を添付したら良いか迷いますのでサポートセンターへ連絡です。すると…
③の添付ファイルを2カ所へ添付してください。
その際、同じファイル名ではエラーとなりますので、①や②といった番号を記載しておいてください。
なんとも複雑な気持ちですが、サポートセンターの方々は、笑声で気持ちの良い対応でしたし、解決策が見つかって良かったです。
申請時の注意点の「まとめ」
- 添付書類の名前は公募要領の指定どおりにすること(公募要領:P30)
- 事業差構築の類型の選択を間違えないこと(公募要領:P11)
- 売上減少の申請で使う任意の3か月の月が記載されている箇所に下線を忘れないこと(公募要領:P32)
- 売上減少の申請書類を添付する時、わかりにくいと感じる企業があるので、困ったらサポートセンターに確認すること
どれか、該当する疑問はありましたでしょうか?第3回も、もうすぐ申請開始となる予定です。
その他の注意点や電子申請の手引きは下記にある事業再構築補助金の公式HPから確認してみてくださいね。
正しい方法で申請することでみなさんの事業計画が採択となりますように。